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フライホイールのしくみ

モータに電気を流すとモータが回ります。
モーターを回すと発電をすることができます。
モーターは電池を切った直後、しばらく回り続けます。
回り続ける勢いで発電はできないものでしょうか。
扇風機はモーターで動いていますが、電源切った後、より長く回っています。

自転車の電球(ダイナモ式)は走り始めると明るくなります。いったん早く走ってしまえば、しばらくこがなくても自転車が止まらない限り、タイヤの回転が止まらない限り明るくつき続けます。扇風機より自転車よりもっと重いものを回しておけば、もっと長く電気を発電できるのではないでしょうか。

回転するものの重さをひたすら重くし、徹底的に抵抗をなくすことで、大量の電気をためられるようにしたものがフライホイールです。日本語に訳すと空飛ぶ円盤。その名のとおり円盤が宙に浮いた形状をしています。最新のものは摩擦をなくすため本当に磁石で中に浮かせます。

一般的な充電池より劣化がはるかに少なく、高信頼です。莫大な電力を一瞬で放出できるため、核融合炉や加速器の駆動に使われます。また、高い信頼性からPWR型原子炉の
停電時の電源として用いられています。

近年では、コンピュータの緊急用電源として家庭用にも販売され始めています。また巨大なものについては風力発電の風による変動を補う蓄電池として期待されています。

電気を送ってモーターを回転させる
モーターの回転体が重いと電池をはずしても長く回りつづける
回っている勢いで、電気がつく

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